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【レイサマリー(一般・大学生向け)】小児排便機能障害に対するバイオフィードバック療法の社会実装に向けた取り組み
北海道大学では、排便をうまくコントロールできない小児、特に直腸肛門奇形(鎖肛)の手術を受けた子どもたちの治療支援を目的に、バイオフィードバック(BF)療法の社会実装に向けた取り組みを進めています。
鎖肛は生まれつきおしりの穴(肛門)がうまくできていない病気で、手術後も排便のコントロールが難しく、知らないうちに便が出てしまうことがあります。
バイオフィードバック療法は、肛門周囲の筋肉の動きをセンサーで測定し、リアルタイムで画面に表示しながら、排便をコントロールする練習を行う治療法です。筋肉の動きを「見える化」することで、本人が自分の力で排便を調整できるようになることを目指します。

しかし、日本には小児用の医療機器がなく、この治療を実施できる医療機関は非常に限られているのが現状です。
この課題を解決するため、北海道大学と医療・ヘルスサイエンス研究開発機構(HELIOS)は、市民公開講座と患者市民参画(PPI)イベントを開催し、医療者、企業、患者・家族が集まり、排便機能障害治療の現状と課題を共有しました。
その後のコンセンサスミーティング準備検討会では、小児に適した排便機能の評価方法や診療ガイドラインの必要性が確認されました。今後は、皮膚・排泄ケア認定看護師、理学療法士、生物統計家、患者市民など、多職種・多様なメンバーと協働し、社会実装に向けた合意形成を進めていくことが確認されました。
レイサマリー*とは、臨床研究の結果を専門的な知識を持たない一般の人々にもわかりやすく伝えるために作成された要約です。理解が難しい表現や情報を、わかりやすい言葉や図を用いて伝えることで、患者・家族・市民の知る権利への配慮や治療選択の支援などを目的としています。ここでは、臨床研究の結果だけではなく、研究開発の過程についてもレイサマリーのコンセプトを取り入れて、情報発信をしていきます。
*一般社団法人PPI Japan(ピー・ピー・アイ・ジャパン)のレイサマリー作成の手引き 第1版
※本稿は、レイサマリー作成の手引き 第1版および【社会共創プロジェクト】便失禁に対するバイオフィードバック療法に関する市民公開講座×患者市民参画の取り組み記事をもとに、LLM(大規模言語モデル)であるOpenAI ChatGPT 4oを用いて表現の工夫、イラスト作成を補助的に使用し作成し、著者校正を行なったものとなります。